板硝子協会・全国卸・全国板カレットリサイクル協議会 回収ルートの構築を ガラスカレットリユニオン協議会が発足
2026.07.06
(一社)板硝子協会のサステナビリティ特別委員会では、全国板硝子卸商業組合連合会(田中廣会長)、全国板カレットリサイクル協議会(安藤登康会長)らと合同会議を開催し、板ガラスリサイクルの推進に向け「ガラスカレットリユニオン協議会」を正式に発足させ、使用済みとなった建築用板ガラスの確実な回収ルートを再構築し、板ガラスリサイクルビジョンの回収目標達成に向けて、業界一体となった取り組みを本格化させる。
同委員会が実施してきたこれまでの活動を通じて、板ガラスリサイクルを取り巻く複数の課題が整理されており、かつて存在した卸カレット回収会社による回収ルートが減少・消失していることや、カレット回収業者の廃業に伴う回収困難地域の拡大、解体現場における複層ガラス等の処理負担増などが示されている。
解体現場からのヒアリングでは、ガラスの分別がゼロエミッションの対象外になりがちであることや、ガラスの取外しに伴う危険性、また手間の多さから解体事業者からは忌避されやすい実態が明らかとなった。さらに、2025年度に実施された建築ガラスリサイクルの実証実験により、取外し作業の追加コストや非効率な静脈物流が、リサイクル成立の大きなボトルネックになっていることも分かった。
こうした静脈物流の目詰まりを解消し、流通事業者とカレット事業者が連携したリサイクル網の確立を企図して、協議会の発足へと至った。
協議会は、地域ごとの状況や既存の関係性に柔軟に対応するため、全国一律の組織として構築するのではなく、地域ごとの協議会を軸とした形式での始動となる。
具体的な取組みの柱として①卸と販売店との間でのリサイクルルート復活(卸の拠点をキーステーションとして、近隣地域のガラス販売店のカレットを受け入れ、カレット事業者にとっても地域の収集拠点となる板硝子リサイクルのための回収ルートの構築)②高層ビル解体等における既存ルートの活用(流通事業者がすでに解体・取外しを担っている大型物件で、ガラスを産廃処理からリサイクル、カレット化へと転換)③官公庁など公共施設の解体案件での誘引(国や地方公共団体の施設計画でリサイクルを試行的に取り入れ、社会的なモデルケースを創出)の3点を掲げ、さらに今年度中には経済産業省、国土交通省、環境省の3省の協力を得て、解体現場からの回収方法を定めたガイドラインの策定を計画しており、将来的には「ガラスリサイクル診断相談員制度」の創設も見据え、法的・制度的な裏付けを得て普及を後押しする。
全国板硝子卸商業組合連合会の田中会長は「リサイクル推進という大きな流れの中で確実に一歩を進めることができた」と語る。
全国板カレットリサイクル協議会の安藤会長は「カレット事業者にとっても、大きな転換点であり未来に向けた重要な会だと思う。メーカー、板硝子協会、卸のみなさまとも連携、協力しながら、リサイクルの動きを進め。さらに発展をさせていきたい」と語る。
(一社)板硝子協会の伊東弘之特任理事は「これは単なる廃ガラスの回収ではなく、新しいビジネスモデルを創り出す作業。これまで積み重ねた実証や論理的な議論を経た次のステージとして、具体的な第一歩が踏み出せた。ここから強固な仕組みを築いていきたい」と語る。


